診断まで ①

仕事でメモを取る時、手に力が入らず字が書けなかった。

これが最初の症状でした。俗に言う「手が笑う」という感じでしょうか。
ALS患者は発症し始める箇所、というのは人によって違うそうで。私の場合は右手の親指からでした。


症状は、起きるときもあれば起きないときもある、不思議な症状でした。ただ、利き腕だったので症状が出たときは大抵作業に支障が出てしまい、ある時は、話してる上司にボールペンの先から落としてしまう。なんてことも。少し説教をされていた時だったため、謝ったものの微妙な空気になったことを覚えています。

ストレスだろうか?自律神経がやられているとかネットで見たな。と過ごしていましたが、どうもよくならない。

「病院いってみたら?」ペットボトルの蓋が開けられなくて頼んだ妻に言われました。そうだなぁ…でも、そもそも何科になるのか?それまで病気とはあまり関わりのない生活をしていたこともあり、「手に力が入らないんです」とどこか間抜けな相談される医者の姿がイメージ出来ませんでした。

取り合えず、指揮をしていたこともあり、肩とか腕の使い過ぎか?どちらかと外科的な領分かな、というイメージから、近くの整形外科を最初に受診しました。簡単な問診の後、じゃあ実際に握力測ってみた時、

(あれ…どうやって握るんだっけ?左手もなんか力が入らない)

結果は右:20kg 左:25kgと年齢平均の半分以下。焦れば焦る程力が抜けていく感覚が両腕にもきていることを自覚した瞬間でした。

ミシッ

自分の中の何かにひびが入った音がしたような気がしました。

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